| 佐藤正栄堂 「時計/宝石物語」シリーズ | Number 38 |
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クロノグラフ 〜オメガ・スピードマスター〜 「時を描き出す」という言葉、そのままの時計があります。 それは「クロノグラフ」 クロノグラフは、古代ギリシア語及びラテン語の「時」を意味する 「クロノ」と「描き出す」を意味する「グラフ」が付いた言葉で、 日本語では「積算計」、またより判り易くいうと 「ストップウオッチ」のことです。 いま人気のブライトリングもクロノグラフでは生産数が 世界一のブランドですが、世界で最も有名なクロノグラフといえば、 やはり「オメガ:スピードマスター」です。 「オメガ:スピードマスター」がクロノグラフの代名詞となるまで― それはヒューストンの時計店から始まりました。 1962年、宇宙飛行士用の時計探しに奔走していたNASAは、 町の時計店で10数個の時計を購入し、宇宙環境を想定した 過酷な試験を課しました。次々と他の時計が脱落していく中で、 堅牢性、精度、そしてあらゆる面において 信頼性の高い時計「オメガ・スピードマスター」は、 市販されている姿そのままですべての試験をクリアしたのです。 そして1965年、NASAによって歴史上最大の冒険、 宇宙進出という感動の瞬間を記録するために採用されたのです。 その4年後の1969年7月21日午前2時56分 スピードマスターは20世紀最大の偉業である 人類初の月面着陸に同行するという、時計史上初の快挙を成し遂げました。 しかし、スピードマスターの真価がいかんなく発揮されたのは 翌1970年のことでした。アポロ13号に爆発事故による計器不能の事態が発生。 宇宙飛行士たちの腕のスピードマスターが損傷した計器の変わりに 地球への帰還に必要な燃料噴射時間を正確に計測し、 乗員達の命を救ったのです。 1998年にはスピードマスターの進化系である 「スピードマスターX-33」が再びNASA公認腕時計となり またロシアでも同様に宇宙飛行士用の腕時計として公認を受けています。 こうして「オメガ:スピードマスター」はクロノグラフの代名詞と言われるようになったのです。 |